“らかんさんがそろたら まわそじゃないか
  ヨイヤサノ ヨイヤサ”



という遊び唄が昔からあるらしい。

「あ、これ聞いたことがある!」

という人や、

「知ってる! これで遊んでたよ!」

っていう人も中にはいるかもしれない。


私がこの唄の存在を初めて知ったのは4、5歳くらいの頃。

いつも読んでいた絵本の裏表紙にこの歌詞が載っていたのよね。
裾の短い、かすりの着物らしい装いの子供たちが輪になって遊んでいる様子が描かれたイラストと一緒に。
タイトルは、まんま「らかんさん」と書いてあった。

この「らかんさん」というものがなんなのかさっぱり分からなかったけど、いつもこの同じ絵本を読んで、そのページに差し掛かる度に自分で適当につけた節(ふし)まわしで “らかんさんがそろたら・・・”と、決まったように唄ってたんだよね、当時の私。



神保町から地下鉄に乗り、目黒駅から乗り換え、着いたところは不動前駅。

目指すは目黒の羅漢寺。

ねばりつくような暑さが肌に吸いついてくる午後2時過ぎ。
駅を出て、まずは目の前に真っ直ぐ広がっている高架線下の道を歩いていった。
8503.JPG




でね.........
そもそもなんで羅漢寺を見ようと思ったかっていうと・・・・・・。

そのさっき言った絵本を読んでいた4、5歳当時から数年の時が流れて、小学生の私。
ある時テレビで“天才バカボン”を見てたのね。

えぇ・・・もちろん赤塚不二夫先生作品の、あのバカボンですよ。

で、その日のバカボンのお話は、バカボン一家4人でお出かけをするということになりまして。
行き先は、いろーんな表情をした、たっくさんのらかんさんが置いてあるというお寺。
このお寺でらかんさんを見に行こうということになったわけで。

どうして見に行こうとなったのか、動機は分かりませんが。

さて、お寺に着いたバカボン一家。
お寺の住職さんから、この中には自分と似たらかんさんが必ずいるんですよ、と教えられる。
早速捜し始めるパパとバカボン。
はじめちゃんやママ似のらかんさん。
そして「タイホだ! タイホだ!」の、おまわりさんに似ているらかんさん。
それからレレレのおじさんに似ているらかんさん。
そしてそして、バカボンと、パパに似ているらかんさん。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ってな感じで話が流れて行って、最後はどんなふうに終わるんだったか忘れてしまったんだけどさ。

確か、それぞれ知ってる人のらかん像を見付けることができて「あーよかった、よかった」と満足して帰るという、なんてことない話だったような気がするwww

でも、なんでか分からないけど、この話が子供心に忘れられなくてね。

(「らかんさん」ていうのは、小さい時に読んでたあの絵本に書いてあった「らかんさん」のことなんだよね、きっと・・・)

と、自分なりに予想してさ、もし自分に似たらかんさんがあるのなら実際に見てみたいなと思ったのよね。

で、それからまたさらにさらに時は過ぎて。

たくさんのらかんさんが置いてあるお寺さんが本当にある、という話をなにかで聞いてね。
それがどうやら、東京ではこの目黒の羅漢寺らしい・・・ということも分かって。
機会があれば行ってみたいなと思ったわけよ。

そもそも羅漢像というのは、何もこの目黒の羅漢寺だけではなくて全国的にいろんな場所にもあるのよね。
私が知っているのは岩手県の遠野にある五百羅漢で。
こちらは立体的なものではなく、岩にらかんさんの姿を描くように彫られてある、というようなもので。
その昔、飢饉のために亡くなった人たちを供養するために作られたものなんだけど。

でも目黒のらかんさんはそういった悲しいエピソードとはちょっと違うと思うんだな。
もっと身近な存在で、見ているとこちらがホッとさせられるようなさ。

前置きが長くなってしまったけど、そんなわけで今回羅漢寺を訪ねることにしたのよ。

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8553.JPG ←「天恩山五百羅漢寺」パンフレットより


先ほどの高架線下を真っ直ぐ歩いて行き、突き当たり広い道路に出て、そこからまた真ーっ直ぐ道を歩いていく。
すると、左手に「こっから曲がると羅漢寺に着くよー」的な看板が見えて、看板が指し示す道をそのまま歩いていく。

と・・・・・・・・・・・・・

8504.JPG ありました(^^)

中は撮影禁止だそうなので、この入口だけ失礼して写真撮影させてもらい、その後はカメラをバッグに仕舞う。
いざ、中へ・・・・・。

まずは羅漢堂へと訪い(おとない)を入れる。

まーーーーー、こりゃまたたっくさんのらかんさんたちがそこにはおわしまして。
静かに微笑んでいるもの。
険しい顔をしているもの。
子供のように幼い顔をしているもの。

一人として同じ顔、同じ形のらかんさんはなく。
そのらかんさんの前には、その名前と、一言(いわゆる「教え」というんでしょうか?)が書かれたプレートが置いてある。

その一人ひとりの顔。
そして、らかんさん一人ひとりが発した言葉。
私もせっかくなので、一人ひとりのお顔とお言葉を眺め、そして読ませて頂きました。

中にはね、心に響くような言葉もいくつかありましたよ。


しかしまぁ、よくもこんなに違う顔形のらかんさんを作れたもんだと感心することしきり。
やっぱり周りにモデルがいたのかねぇ?


羅漢堂を出ると、今度は目の前に大きいお地蔵さん。
そしてその隣りには本堂があり。

「ここで履物をぬいでお上がり下さい」

と書いてあったので、あ、さぃですか、とばかりに靴を脱ぎ、本堂に一歩足を踏み入れた。


あ! 涼しい(´▽`)  と、思ったのと
ギョッ! Σ(=o=;)  と、驚いたのと

同時だった。

エアコンが効いてとても涼しくて静かな本堂の中では、中央に鎮座しているお釈迦さまを中心に、左右にこれまたズラリとたーーっくさんのらかんさんが。

先に上げたお寺さんのパンフの写真があるでしょ? ちょうどあれが本堂の中の一部でね。
あの光景が左右にズラリと。
さきほど羅漢堂にいたらかんさんたちと同様、等身大の大きさで。

これは圧巻だったなー。

で、これまた一人ひとり表情が違う。
んで、これまたせっかくなので一人ひとり拝顔しようと思い、中央に用意されてあった椅子に座りながら、頭だけ左右に回してじーっと眺めていた。

けっこう長い時間本堂にいたよ。

どれぐらい本堂にいたかな?
10分? 20分?
30分ぐらいいただろうか? いや、そんなには居ないか。

それまでずっと暑いところを歩いてきたからちょっと疲れていたし、エアコンの涼しさが気持ち良かったせいもあるんだけど。
いろんな顔を眺めているのはちっとも飽きなかったし、こちらの気持ち次第で、一人のらかんさんの表情がさっきとは違って見えるのも面白かった。

でね、ここでは“お釈迦さまがお弟子さんたちに説法されている様子を表現している”ということで、お釈迦さまが教えを説(と)いている声がどっかからテープで流れていたんだけど。(いや、テープじゃなくてCDか?)

中央にさ、『この教えをもっとよくお聴きになりたい方は、CD1枚○○円ですのでお申し出下さい』の紙が貼ってあってさ。

さすがにそれを見た時はちょっと興醒めだったな(^▽^;)
でも ま 分からんでもないが。



一通り拝顔し終わり、本堂を出ると今度は聖宝殿と呼ばれるちょっとした資料館のようなところに出た。

私以外にも数人拝観者がいたんだけど、私が長いこと本堂にいたせいか、その聖宝殿に行った時にはもう誰もいなかった。
お守りなどが売っている売店もあったけど、そこにも誰もおらずww

展示してある資料をじっくり・・・とまではいかなかったけど、最初から最後まで目を通させて頂きました。

ほかにも霊廟とか法堂などもあったけども、さすがにそれは観光目的の部外者が立ち入るところではないような気がして(特に霊廟とかね・・・)遠慮させて頂きました。

一通りぐるりと見終わり、お寺さんでトイレをお借りしたあと、そこにあったベンチに座り、さて・・・このあとどうしよ? としばらく思案した。

その日の夜はダンナと赤羽で呑む予定でいたんだけど、まだ時間がある。
それに、この日は羅漢寺へ行ったら今日の予定は終わり! と計画していたから思いのほか時間が余ってしまってさ。
どっかで・・・・そうだ。
赤羽に行く途中で目黒駅を通るから、その周辺でお土産を買ってしまおうかな? と思いたち、そのまま羅漢寺をあとにした。


で、結局 自分に似たらかんさんは見付けられたのかって?

残念ながら見付けることはできませんでした。
第一、そこにいたらかんさんたちの表情は穏やかだったり厳しかったり、または楽しそうだったり。

普段は生活に追われ、ちょっとでも時間ができればすぐ自分なりの楽しい時間に走ってしまう私とは表情があまりにも違いすぎて。

見付けることはできなかったよ ε=(´-`*)

それにしても羅漢堂のらかんさんたちはもとより、本堂のあの光景はすごいよ、本当に。
写真ではなく、一度自分の眼で観る価値は十二分にありますよ。

皆さんもよかったらお越しになってみて下さい。。。。。

目黒のらかんさんのお寺 サイトは→コチラ
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2012.09.23 Top↑
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