世間で言うお盆休みももう終わりますねぇ。
まだ暑い日は続いてるけど、皆さんは今年の夏 楽しみましたか?

私のお盆休みはですね、飛び石連休というか・・・。
仕事行って次の日休みで。
んで、また次の日仕事行って次の日休んで・・・の、繰り返しでした。
キホン、お盆休みというものがない会社なので自発的に休みをとるんですよね。
で、本当は三日間連チャンで休み希望を会社に出していたのですが、仕事の都合で
「行って、休んで、行って、休んで」のスケジュールになっちまいました。

ま、それでも。。。
お休みの日は墓参りしたり、遠出して温泉入りに行ったり、レイトショーで映画観たりと。
休みを満喫しておりました。


そう 映画
ついゆうべの話ですが、「風立ちぬ」観てきました。

ジブリ作品が好きな私と
ジブリ作品というよりも、宮崎駿 氏の作品が好きなダンナとで観に行ってきました。

(*以下、ネタばれの部分もありますので、これから映画をご覧になる方は要注意!)



この映画を観る前にね、先に観た人たちの間で「賛否両論」だという噂を聞いてね。
どういうことだろう? って疑問に思ってたのね。
たぶん今までのジブリ作品とは違うということなんだろうな、と、漠然と想像していたけど。

・・・で、実際観てみて。
あぁ、そういうことかと(笑)
今までのジブリ作品のように山あり谷ありのストーリーや、個性的なキャラクターなどが出てくる映画を期待していた人たちにとっては、この映画は面白くなかったんだろうな、と。

私の感想はね、一言
「なるほど」
でした。

なんかこんな・・・・・冷めたようなスカしたような感想で申し訳ないんだけど、面白いとか面白くないとかいう前に、「なるほど」って思ったのよね。

映画を観る前に私の中にあった「風立ちぬ」の予備知識としては、
“この映画のモデルとなった実在の人物、堀越二郎の半生、そしてそこにこれまた実在の人物、小説家:堀 辰雄の人生もミックスされた作品”
ということだった。

ゼロ戦を作った人物ということだけど、この映画は戦争を描いたものではなく、菜穂子さんとの恋物語だけでもなく、堀越二郎という人物の人生が見事に描かれてるなと思ってね。

それで、「なるほど」だったの。

映画の始めの場面は、大正初期、群馬県のとある地域。
まだ道路はコンクリートで舗装されてなどおらず、木造の住宅地や店舗が並ぶ緑の多い風景。
行き交う人々の身形(みなり)もまだ着物が多い。

私の実家の祖母がちょうどこの時代に生まれた人だったので、この場面を観た時、
(あ、おばあちゃんが子供の頃の風景ってこんな感じだったのかもしれない)
って思ってさ。
とすると、この物語は祖母が若い頃の時代の物語になるんだな、などと思ったのよね。

しかし・・・それにしても、この映画の中の堀越二郎さんは、この時代の人物にしてはとても自由な精神の持ち主として描かれてるなという印象を持った。

この時代・・・
大正、昭和(特に昭和初期頃)、日本人はとても保守的でまじめで堅物で、だけどどこかのんびり・・・と言ったイメージが私にはインプットされてるんだけど、それを覆すかのような二郎さんの行動、振る舞い。
初の就職先、三菱内燃機に「4月中に出社すれば良い」という言付けを受けて、その通り4月も幾日か過ぎてから初出社したら、上司の黒川さんに
「そうは言っても普通は3月頃から来るものだ」
と一喝されたり。
喀血した菜穂子を見舞いに里見邸の玄関からではなく、庭から直接菜穂子の部屋へ入ったり。

あれ? こんな・・・こんな自由でいいのか?
と、ちょっとびっくり。

真面目でやるべきことはきちんとやって正義感が強い二郎さんだけど、どこか飄々としている。

さっき「個性的なキャラクターは出てこない」とは言ったけど、やっぱりこの人も個性的なキャラクターには違いない。

他の登場人物は、グレーや紺色や茶色など、地味な色の服装が多いのに対して(特に会社関係の場面では・・・)、二郎さんだけはいつも薄い藤色のスーツや白いシャツなど明るい色味の服装にして、他の人物とはひときわ違った感を演出しているのも面白い。

さて、ジブリ作品・・・いや、宮崎駿作品としては珍しい(?)と言っていいのかどうか分からないけど、この映画の中では二郎と菜穂子の恋物語も描かれている。
ほんわかとした淡い恋物語なら、今までだってあるにはあったけど、それは主に10代の男の子と女の子の淡い恋物語、またはそれからずっと年代を越えて中年、または老年期にさしかかった男女の思い出の中の恋として描かれていたけど、ここではまさしく大人の純愛と言っていいような切ない物語が展開されている。

二人とも一図で、この時代ではまだ不治の病であった結核という病気に菜穂子の身体が蝕まれているということもあってか、残り少ない時間をいとおしむようにお互いに愛情を注いでいる二人。
特に菜穂子さんの乙女心があらわに表現されていて、ちょっとキュンとしたなぁwwwww

なんとも微笑ましい限りで、こういうカップル、まず滅多に見ないよなぁ、ってな感じなのだけど。

ただね。。。
宮崎さん、こういう大人の恋物語を描くのって、もしかして慣れていないんぢゃなかろうか? とも思った。
だって、なんだか不自然なところがいくつかあったような気がしたから。

それとは別にね、びっくりした・・・・というほど実際はびっくりもしてないんだけどww
あ、こういう場面も入ってんだ!?
と、思ったのが初夜の場面かな。

今までジブリ作品でこういう場面はなかったからね。
いや、私はリアルでいいと思った。
あと、二人の境遇が分かっているだけに、なんだか切ないな、とも。

でもさ、ラストシーンで菜穂子さんとの別れを表現するようなシーンがあったんだけどさ。
ちょっとそこは受け付けられなかったな。
最後の最後で愛する人との別れの場面を出されると、この映画の主体である堀越二郎の半生が、菜穂子との恋物語だけで括られてしまうような気がしてさ。

いや、この恋物語も作品の中では大事な要素ではあるんだけど。
でも、それだけじゃないからさ。

だから、ラストシーンであの場面になった時、(やっぱりこういうところで物語は終わってしまうんだな)と、思った。

・・・・・・・・・と、映画を観終わった瞬間は、こう↑思ってたんだけどね。

一晩経った今では、そんな私の気持ちなんてどうでもよくなってた(´▽`)
いいじゃないか、あのラストシーンで。
だって、映画のテーマは堀越二郎の半生であると同時に、「生きねば」 だからさ。

要所々々に二郎さんの夢に出てくるカプローニさんも言ってたじゃない。
「風はまだ吹いているか?」
と。

思いのたけを駆使して作った飛行機が、結果的に日本と日本の若者の命を奪う手段になってしまっても、愛する人を失ってしまっても、風が吹いている、時は流れている、生きねば、生きていかなくてはならないのだから。

だから、やっぱりラストシーンはあれでよかったんだよなって、今は思う。


えー、ところで。
このカプローニさん
二郎さんにとっては二重の意味で、「夢」そのものなんですね。

この映画の中でカプローニさんが言っていたセリフで
「夢をひたむきに叶えようとする時、それは(世間の目から見たら)狂気的で、それを受け入れられるまでは孤独な戦いなのだ」と。


あ・・・ちょっと私の想いも入っちゃいましたね(汗)
表現は違うけど、でもこういうふうなことを言っていたと思う。
一般的に「夢」っていうと、「夢をかなえる」というと、きれいでキラキラしていて美しいモノというイメージが付きまといがちだけど、カプローニさんに言わせれば、「夢を実現するために手放すものも大きい」と。

あ・・・またまた表現は違うけど、でもこういうふうなことを言っていたと思う。

なんかね、これは心にズシン!ときたな。
夢をかなえるって、がんばればなんとかなるというものでもなくて。

例えば・・・・・・・例えばのハナシだけどね。
ある人に、ある夢があったとする。
でもそれは世間的にはあまりよく思われないことで。
その人もそれがよく分かっているけども、どうしてもかなえたくて、かなえたくて、切なくて苦しい思いをしている。
その夢をかなえるためには、自分の大事な人を悲しませることになるかもしれない。
でも、許せるものなら、夢に向かって突き進んでいきたい。

あ、これ、あくまで例えば、の、ハナシね(^^ゞ

「夢をかなえる」
って、一筋縄ではいかないんだな、と思ってさ。
美しいものなんだけど。


そういえば、二郎さんが設計主任に任命されて飛行機を作るんだけどね。
最初に作った飛行機は失敗してしまうけど、二回目に作った飛行機。
それがゼロ戦の原型とも言うべき飛行機らしいのだけど、これが見事成功するのよね。

でも、成功したその瞬間、二郎さんがふと何かに気付いて遠くを眺める場面があってさ。
「風が変わった?」
と、私はその時思ったんだけど。

それとも、菜穂子との別れを予感させる何かだったのか。

あの時、二郎さんがどうして遠くを眺めていたのか、いまでもはっきりしたところは分からない。



話は変わって。。。
映画の中でね、「シベリア」っていうお菓子が出てくるんだけどさ。
ようかん、またはあんこをカステラで挟んだようなお菓子なんだけど。

これ・・・・このお菓子さ。
ワタシ子供の頃に食べたことがあるような気がして。
映画の中で出てきた時、初めて見た気がしなくてさ。
遠い記憶の中で見かけて、しかも食べたことがあったような気がして。

デジャヴかな???


あ、あとね、この映画の中の、飛行機のエンジン音プロペラの回る音、そして地震によって起こる地鳴りや建物が壊れゆく音 etc。
これらの効果音は全て人の声で作りだされているらしい。

そうやって意識して聞いてみると、あー。。。。。確かに。
でも、すごくリアルで違和感はほとんど感じなかったな。



とまぁ、また取り留めのない感想になってしまったけども。

映画を観た直後よりも、後になってからジワジワと感慨が押し寄せてくる。

そんな映画です。
エンディングで流れる松任谷由美、もとい、荒井由美の「ひこうき雲」が、いまだに頭の中で流れている。


「風立ちぬ」の公式サイトは→コチラ
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2013.08.18 Top↑
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